とんちんかん: あやかし同心捕物控 (光文社文庫 し 44-7 光文社時代小説文庫 あやかし同心捕物控)
- 光文社 (2018年12月7日発売)
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感想 : 8件
のっぺら同心の第三弾。
狸にのっぺらに化けさせ、顔が似てるから親戚だと言い張り、
河童が何度も溺れかけたり、
人面瘡が上司に悪態突いたり、
とやりたい放題。
相変わらず、面白かった。
やっぱりのっぺらぼうがらみのところが面白い。
江戸ではのっぺらぼうは見世物にもならないとか、
のっぺらぼうは祟ると言い出したりとか、
わざわざ紙を取り替えて間を取ったり、
ただでさえ紙と筆がないと話が通じないのに、
絵のヘタな判じ物で得意げになったりと、
いや半分ぐらいは旦那のキャラクターなのかも。
人買いに売られた娘と河童、
殺されて人面瘡になってしまった男と娘、
どちらの話も根っこのところが、ちょっとじんとした。
でも一番のツボは、
最後に下っ引きの伊助が、
のっぺらぼうのだんなは神通力があるんじゃなくて、
地道に調べて走り回っているんだと話すところかな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ファンタジー
- 感想投稿日 : 2019年3月21日
- 読了日 : 2019年3月17日
- 本棚登録日 : 2019年3月17日
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