オシリスの眼 (ちくま文庫 ふ 51-1)

  • 筑摩書房 (2016年11月9日発売)
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感想 : 11
5

ネットで見かけて。

ソーンダイク博士という名前に聞き覚えがある気がしたが、
読んだことはないはず。

シャーロック・ホームズのライバルの一人と言われるだけあって、
レトロな感じで良かった。
第二章冒頭の「知り合いになるには然るべき紹介からはじめる」とか、
いかにもイギリスらしいし、
人を会うのに使いを出すとか、連絡をつけるのにメッセージを書いて届けるとか、
女性に対する距離感とか。

最近エジプトのミイラの話を読んでいたので、
多分それがトリックの要だろうなという予感(推理ではない)がしていた。
そこも面白かったし、
ソーンダイク博士とそのジュニア・パートナーの
ふざけあっている会話も面白かった。

衝撃的だったのは「カルトナージュ」。
自分が知っているカルトナージュは、
厚紙で箱を作って、紙や布を貼る素敵な趣味だ。
だがエジプト学では、
亜麻布やパピルスを糊や接着剤で何層も貼り重ね、
ミイラで型をとり作った棺のことだったとは。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2024年4月11日
読了日 : 2024年4月8日
本棚登録日 : 2024年1月25日

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