金のゆりかご

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  • 集英社 (1998年7月1日発売)
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<font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087752402/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://g-ec2.images-amazon.com/images/I/21TVA4HJ80L.jpg" border="0" alt="金のゆりかご"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4087752402/yorimichikan-22" target="_blank"> 金のゆりかご</a><br>北川 歩実 (1998/07)<br>集英社<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087752402/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>29歳のタクシードライバー野上雄貴は、GCS幼児教育センターから幹部候補生としての入社要請を受け、不審を覚える。センターの母体となった教育システムの創始者・近松吾郎が、愛人に生ませた子が野上だった。野上自身、0歳のときから「金のゆりかご」と呼ばれる装置で育てられ、一時は天才少年としてマスコミでももてはやされたが、やがて限界の露呈とともに切り捨てられたのだ。彼が、9年前に起こったセンターの4人の子供が次々と精神に錯乱をきたした事件を追ううち、事件の鍵を握ると思われる一人の少年の母親・漆山梨佳が行方をくらます。

現代科学が生んだ装置「金のゆりかご」とは画期的な発明か、それとも悪魔の商品か? 幼児教育センターを舞台に、先端科学の成果を呼び込み、知的興奮のトルネードを巻き起こす、新感覚ミステリー。</strong></p></blockquote>
初めから終わりまで、一体何度だまされただろう。しかも最後の最後にたどり着いた真実は、それまでのどれよりも信じられない事実だった。
大人は、自分や組織を守るために嘘をつく。平気な顔で、ときには笑みさえ浮かべながら。ならば子どもは・・・・・。
元凶が近松吾郎であったことは間違いない。自分が手がけたことの及ぼす影響にまったく思いを致さなかったという点においても、彼の罪は赦されるものではない。しかし、彼のような研究者はおそらくいつの時代にも存在しそうであり、それが怖い。
途中、何度も自分の差別意識についても考えさせられた。答えはまだみつけられないし、見つけられる物ではないという思いもある。なにかを判断するときに、差別意識を持っていることを忘れずにいることくらいしかできることがないような気もする。
何度もだまされながら、そのたびに考えさせられることが多い一冊だった。</font>

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: か行の作家
感想投稿日 : 2007年8月1日
読了日 : 2007年8月1日
本棚登録日 : 2007年8月1日

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