有名人を歪んだ形で崇拝する人は多いが、その異常さがそれなりに市民権を得たらこんな感じの社会が世の中のどこかに生まれそうな気がする。
例えば、有名人のDNAをもとに肉を培養して販売するビジネスは実在している。感染ビジネスは存在こそしていないが、ただ細胞を接種するのではなく病気という素材を用いているのはとても商売的だ。症状があることでより強い一体感が生まれるだろうし、事実確認もしやすい。
異常な嗜好が根っこにあるから精神的な意味での理解はしづらいが、ほんの少し世の中が違ったら、有り得る世界だと思う。
よくできた世界観、よくできたストーリーだ。
主人公の演技もよい。
ただ唯一不満なのはタイトル。抗ウィルスとしての役割や価値観はどこにあったんだろう。
そこだけ納得がいかないというか、腑に落ちない。
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- 感想投稿日 : 2015年5月22日
- 読了日 : 2015年5月22日
- 本棚登録日 : 2015年5月22日
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