古典基礎語の世界 源氏物語のもののあはれ (角川ソフィア文庫)

制作 : 大野晋 
  • 角川学芸出版 (2012年8月25日発売)
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感想 : 6
4

大野晋先生の切り口は面白い。
「もののあはれ」、「ものさびし」、「ものいひ」などの「もの」の付く古語の意味を正確につかむために、「もの」という言葉にスポットをあてて突き詰めていく。
現代では、「もの」と言われれば、「物体」としての「もの」くらいしか思い浮かばない。
しかしながら考えてみると現代でも、「物思い」など、「もの」が付く言葉がある。この「物思い」の「もの」は、決して物体としての「もの」ではない。
この「もの」という言葉を題材として、源氏物語での用例を読み解きながら、古語の「もの」という言葉の意味を解明していく。
大変面白く読ませていただき、ためになった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年5月9日
読了日 : 2015年5月9日
本棚登録日 : 2015年5月7日

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