海峡を渡るバイオリン (河出文庫 ち 4-1)

著者 :
  • 河出書房新社 (2007年10月20日発売)
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感想 : 4
5

「バイオリンを作りたい!!」

その音色に魅了され、韓国で生まれた陳少年はバイオリン製作者になることを夢見る。しかし、祖国を離れ、日本で働きながら学校へ通うことに。その生活の過酷さに僕は同情せずにはいられなかった。在日朝鮮人だということで弟子入りを拒まれ、バイオリン製作者になる夢を諦めて祖国へ帰ることも考えるが、ある人との出会いが彼の人生を変える。彼の強い思いが実を結ぶサクセスストーリー。「東洋のストラディバリ」誕生!涙なくしては読めません。人生そんなに甘いものじゃないと思うけど、「諦めなければ夢は叶う!」この言葉を信じたくなります。当時の背景も丁寧に書かれているので、北朝鮮と韓国の対立、戦時中の日本軍のことなど、僕があまり関心を持ってなかったこと、知らなかったことも理解することができました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2012年7月9日
読了日 : 2012年7月6日
本棚登録日 : 2012年7月6日

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