アルトの声の少女(1) (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社 (1980年4月24日発売)
3.89
  • (1)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 17
感想 : 4
4

昔、従姉の部屋でチョロっと読んで、長らく気になっていて、
ずーっと後になって入手し、確認した全3巻。
主人公が少年っぽい体型の女子という、性の未分化を暗示するかのような設定。
恋愛要素は薄く、主眼は家庭の問題と、女の子同士の友情の濃いぃヤツ。
アクセントを添えるために男子も登場させている風だけど、
いっそのこと、いなくてもいいんじゃないかと思ってしまった。
こういう「男子は添え物」的な趣と、
少女同士の疑似恋愛感覚っていうのが、
ある年代までの少女マンガの一区画を形成していた印象。
舞台は「姫君たちの庭」であって、
男はまだ、精々その外郭を護衛する騎士の立場でしかなく、
彼女らの性愛の対象になり得ていなかったという、過ぎ去りし王国の物語。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  《か》~《そ》
感想投稿日 : 2012年6月3日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年6月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする