99%はバイアス

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2022年9月7日発売)
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感想 : 44
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2ちゃんを作ったオタクで負けず嫌いな人、と勝手に思っていて著者のことをよく知らなかったけれど、本書を読んでびっくりした。良い捻くれ方をされていて、生きることを楽しむ考え方が出来る、やはり頭のいい人だと改めて感じた。ご結婚されたことで、下記のような内容など人間味があって一層可愛く思える。世間では論破王などと呼ばれているけれど、本書の内容にもあるように西村博之さんもただの人間なのだ。

「『家族の機嫌をとったほうがいい』ということがよく言われるが、そんなのはやろうと思ってできることではない。簡単にパートナーの機嫌がとれるくらいなら、世の中、難しいことなんてない。喜ばせようとしても喜ばない。喜んだフリをしているけど、心の中まではわからない。伝えようとしないときにこそ伝わる…。そういうことばかりだ。」


以下本書よりお気に入りの箇所を抜粋。
「SNSのあまりよくない使いかたは『自分の幸せアピール』だ。『ああ、満たされてないんだな』『承認欲求にとらわれているんだな』とだけ思って、スルーしよう。」

「幸せの基準が『他人』にある人たちは、いつまで経っても満たされないままでいる。だから、『自分にとって必要なもの』を手に入れる人になろう。」

「優秀な人は、最初にナメられても気にしない。逆に、無能で中身が空っぽな人ほど、ナメられると怒る。もし、あななが雑に扱われることに腹が立つのなら、印象を取り繕っている自覚があるのかもしれない。」

「私たちは、エンタメにわざわざお金を払って感情を動かしている。だったら、悪口を書かれたりしても、『感情が動いてトクをした』と考えられる。悪口そのものがストレスやダメージを与えるわけではなく、悪口をどのように解釈するかによって、それは『褒め言葉』にも『エネルギー』にもなる。どうせ同じことを言われるなら、人の言葉にいちいち傷つくよりは、勝手に『褒め言葉』として捉えたほうがいい。」

「面接であれば、相手を対等に見ることから始めよう。自分が面接官に見られているように、自分だって面接官を見てやればいい。面接官だってうまく面接官を演じるために緊張している。相手と対等な立場ということを自覚しよう。」

「仕事と同じように趣味にも効率を求めるからおかしくなってくる。仕事以外の事では効率なんて考えないほうがいい。それが効率のワナだ。何をやってもいいのだから、何を止めてもいい。遠回りでいい。仕事のようにめんどくさいことだけを効率化で乗り切ろう。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ダイヤモンド社
感想投稿日 : 2023年4月25日
読了日 : 2023年4月25日
本棚登録日 : 2022年12月6日

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