不可能を可能に――点字の世界を駆けぬける (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2015年8月21日発売)
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本棚登録 : 70
感想 : 8
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点字に少し興味があって、しかし、だからといってすごく知りたかったというほどでもなく読み始めたら、とても面白かった。
点字がどんなシステムなのかも、初めて分かった。
しかも、今はそれをデジタルデータ化する時代だ。
アーカイブや、そのデータを管理するシステム、やり取りするネットワークなどの整備が進んできていることも分かった。
日本点字図書館が、少ない予算の中で、こうした取り組みをしていたんだと。

後半はホーム柵など、公共空間でのバリアフリー化のことが話題になっていた。
意外だったのが、ドイツの例。
自己責任論が主流で、テレビ塔に盲導犬を連れて入ろうとしたら断られたとか、ホーム柵はないし、エレベーターの設置も6~8割だとか。
もちろん、日本には日本の課題もたくさんあるのだけれど、そういうインフラ整備が進みやすいらしい。

知らないことをたくさん知ることができた。
点字ボランティアにも、いつかチャレンジしてみたく思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年10月18日
読了日 : 2016年10月18日
本棚登録日 : 2016年10月18日

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