【2020年・第18回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人 (『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2020年1月10日発売)
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本業ではあまり繁盛していない「紙鑑定士」という特殊な職業の主人公が、「神探偵」と勘違いされ、
紙と全く関係ない「浮気調査」の依頼が舞い込む。
訳あって業界から干された伝説のプラモデル造形家土生井(はぶい)の助けを借りて、何となく上手く解決へと導いたのがきっかけで、更なる事件の依頼が。。
再びプラモデラーと共に、今度は「殺人事件」を解明していくことに。
おおよそ出会うことのなさそうな「伝説のプロモデラー」と「紙鑑定士」。二人の二人三脚はリズムよく進む。
土生井のプラモデル、ジオラマのマニアックな知識と蘊蓄を駆使して半ば強引に推理されて話が進む一方、肝心の主人公の紙蘊蓄は事件解決にはほぼ役目を果たさず。せっかくどんな紙でも見分けられるすごい技術を持ってるのに残念。
もうちょっと紙がらみの謎解きがほしかった。。
巻頭に「本書で使用している用紙」と趣向を凝らした装丁があって、紙がらみの期待度をがっつり上げてた。
登場人物のキャラクターは丁寧に描かれており、感情移入するのに十分で面白かった。
唯一、クライマックスに高級スホーツカーでド派手に登場した元カノ真理子さんが。。
解決に向けて文字通り「スピード感」を物語に添えたが、追ってくる警察を巻き、埋められたバスをショベルカーで掘り起こす神業。。
そんな重要な役割担うなら、もうちょい序盤からちょいちょい顔だしといて欲しかったなー。。最後良いとこ全部かっさらったね。笑
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月9日
- 読了日 : 2020年6月9日
- 本棚登録日 : 2020年5月14日
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