少し間が空きましたが、56日で読了しました。
元Google社員のビジュアライゼーション担当をされていた方の本の翻訳本です。
ふんだんな例を用いて、データビジュアライゼーションの要所や勘所、テクニックを教えてくれる良書。
基本的にはMicrosoft Excelでできる範囲で書かれているので、実際に取り入れやすい内容ばかりでした。
エクセルの"使い方"は特に記載はないので、そういった点を知りたい方は別の本が必要だけれども、いかにわかりやすく、すっきりと、誤解なく、ストレスなくデータを見せるか、その方法論に的を絞った本です。
各章ごとにまとめもあり、読みやすいし理解しやすいです。
翻訳本ですが、違和感もそれほどなく、日本語としても読みやすかったです。
「ダメ」な例からいかに「良い」例へと変えていくか、その思考プロセスがわかりやすく、実践しやすいものでした。
最終章で、全体のおさらいもしてくれる丁寧さも良かったです。
「食べ物の名前がついたグラフは大嫌い」とあり、笑ってしまいました。
(パイチャート、スパゲティグラフ、ドーナツグラフ)
文脈を理解し、クラター(ごちゃごちゃ)を取り除き、相手の注意をひいて、骨太なストーリーを語る、これがメインテーマです。
Z字の視線移動、ゲシュタルトの法則、無意識的視覚情報の利用、視覚的アフォーダンス(それをどのように使うかを明確に示す、デザインに内包される機能)の利用、魅力的なストーリーテリング・ナレーションを考えてデザインしていくと、自ずと良いグラフが作れそうです。
おすすめです。
- 感想投稿日 : 2021年3月22日
- 読了日 : 2021年3月22日
- 本棚登録日 : 2021年1月26日
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