昨年開催されて話題をまいた、「その怪文書を読みましたか」という展覧会の書籍化である。
著者のホラー作家・梨が趣味で収集したという怪文書100点以上が収録され、解説が付されている。
怪文書といっても、「政敵を追い落とすためにバラまかれた中傷の怪文書」というたぐいはゼロ。何らかの狂気にとらわれた人たちがものした、「電波系」の怪文書ばかりである。
読んでいると、ぞわっとする恐怖が心に湧き上がる。ホラー小説より怖い。
強い癖字の怪文書も怖いが、異様なほど達筆な怪文書も、それはそれで怖い。
奇書のたぐいだが、意外にしっかりとした作りがなされている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本/その他
- 感想投稿日 : 2024年1月12日
- 読了日 : 2024年1月12日
- 本棚登録日 : 2024年1月12日
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