青に、ふれる。 : 1 (アクションコミックス)

著者 :
  • 双葉社 (2019年7月12日発売)
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本棚登録 : 117
感想 : 10
5

1巻が無料になっていたので試しに読んでみたら、とてもよいマンガだったので、最新巻の2巻も購入。

生まれつき顔に「太田母斑」と呼ばれる青いアザをもつ高校2年生の瑠璃子と、人の顔が識別できない「相貌失認」をもつ若手教師・神田の物語。

神田は自分が相貌失認であることを校長以外には明かしていなかったが、ふとしたきっかけから瑠璃子には明かすことになる。

それを機に、少しずつ近づいていく2人。
ヴァルネラビリティを持つ者同士ゆえのひそやかな共鳴によって、やがて2人は恋愛関係になっていくのかもしれない。ただし、コミックス2巻の段階では、まだ恋愛とすら呼びにくい淡い関係だ。

キワドイ題材である。一歩間違えば、顔のアザや相貌失認をたんなる「物語の道具」として扱うような作品になりかねないのだから……。

いまのところは、ストーリーに通俗的にならない深みがあるし、難しい題材をよく料理している。

また、神田に惹かれる同僚教師・白河や、瑠璃子が中学生時代に思いを寄せていた男子・大橋など、ほかのキャラクターのからませ方もうまく、人間関係の危ういバランスがスリリングである。

要注目作。コミックスを買い続けること決定。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ/さ行の作者
感想投稿日 : 2020年3月17日
読了日 : 2020年3月17日
本棚登録日 : 2020年3月17日

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