こういう表現もなんですが、言い回しとか安易な設定とか、自分が中学生の頃ノートに書きためた小説を思い出す。
内容ではなくレベル的な意味で。
いろんな意味で読んでて気恥ずかしい。
ノスタルジックな物語は好きだけど、地域設定(特に言葉)が中途半端だから、今ひとつリアリティが感じられない。
田舎なら子供含めてどこの地区でももっと方言飛び交うと思うけど…。
ちなみに一部『〜じゃのう』て語尾が使われてるけど、別に山陽地方の人たちだからではなく、喋ってるのが老人とかテキ屋だからってだけみたい。安直。
とにかく会話が上っ面。特に大人。
青天狗とか村人から尊敬されている人物って設定だけど、喋り言葉が薄っぺらいせいでどうにも説得力がない。
あと、結末はご都合主義もいいとこ。
唯一、色とか情景を描く表現だけは美しい。
リアリティのない会話文やモノローグに説明させないで、情景描写で登場人物の心情を表現した方が感情移入しやすかったかも。
本の帯を読むと、最初はウェブ上で発表した作品なんですね。
携帯小説の児童書版?
まあ勢いで上下巻とも通常価格で購入してしまったので、勿体ないから最後まで読みました。
そうそう、上下巻と言えば、文庫版の字が大きすぎ。
もっと小さくしたら一冊にまとまるのに。
なんか内容の薄っぺらさといい、文字の大きさといい、ぼったくられてる感満載です。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年5月12日
- 読了日 : 2012年5月15日
- 本棚登録日 : 2012年5月12日
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