落語の立川流真打である立川談四楼さんが、平成14年より雑誌『暮しの手帖』に連載されていたエッセイのまとめと書き下ろし。
18歳で立川談志の弟子になり、楽屋修行の前座からはじまって、二つ目、真打になるまでの苦労話や楽しいお話。
そんなお話の後には毎回、古典落語が一席書かれています。
つまりエッセイの部分が、落語のまくらになっているわけですね。
寄席の仕組みや落語協会の色々、また落語の歴史的な話としては、戦時中は禁演落語なるものが定められていたなど、初心者の私には入門書のような内容になっています。
そして今になって、へぇ~と頷いてしまうようなお話も。
お笑い芸人のことを”色もの”と呼ぶ理由とか、アフロヘアーの仏像で有名な五劫思唯阿弥陀(ごこうしゆいあみだ)の『五劫(途方もなく長い時間)』の意味が、あの『寿限無寿限無、五劫の擦り切れ…。』のなかで解りました。
落語の懐の深さを教えてもらった1冊です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
落語
- 感想投稿日 : 2011年9月17日
- 読了日 : 2011年9月7日
- 本棚登録日 : 2011年8月23日
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