世界各地で起きている紛争と宗教の関係をわかりやすく解説しており、世界情勢を知るための常識を身につけることができる良書です。仏門出身の宗教学者である著者は、宗教そのものや、個別の宗派を責めることなく、意見の違いによる対立から先鋭化しやすい人の心について、バランスよく解説しており、安心して読むことができます。また、丁寧な議論の中にも戦争に対する強い当事者意識と怒りが込められており、共感するとともに熱い気持ちになりました。
大自然を司る神々は全能であっても、それを解釈し、伝える人間はきわめて不完全である。自らには謙虚に、他人には寛容に、穏やかにありたいものです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2010年8月13日
- 読了日 : 2004年7月1日
- 本棚登録日 : 2010年8月7日
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