町の忘れもの (ちくま新書 975)

著者 :
  • 筑摩書房 (2012年9月5日発売)
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本棚登録 : 114
感想 : 18
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なぎら健壱さんが東京中を歩き回って、昭和の香りのするものを写真に写し解説というかつぶやきを加えたもの。このつぶやきが見事に脱力していて、いかにも昭和だなあと思わしてくれる。えっ、まだこんなものが残っているなんてとおもうけど、ほとんど遺物と化しているようだ。現役の物はほんのわずか。降る雪や昭和は遠くなりにけりですね。
「貸本屋の看板」小さいころ確かに貸本屋で漫画を借りた覚えがある。大阪市にもあった。
「おみくじ機」食堂なんかにあったよなあ。
「経木」薄く削った木の皮。商店街で量り売りなんかで買うと、これで包んでくれたよなあ。
「コンクリートや木のごみ箱」ありましたありました。
「荒物屋」今もやってる店を知ってる。
「手水鉢」上から吊るして出すやつもあった。
「国旗」昔は祝日になれば結構立っていたけど。たまに見ることがある。
「岡持」自転車かカブに乗って片手で持って来ていたような気がする。危ないよな。
なんて写真が満載。もちろん写真は白黒。ノスタルジアに浸るひと時を約束してくれる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 写真集
感想投稿日 : 2020年9月20日
読了日 : 2020年9月20日
本棚登録日 : 2020年9月20日

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