マイロは毎月、お姉ちゃんと地下鉄に乗ってでかける。緊張してしまうから、自分を落ち着かせるために、スケッチブックを持っていく。地下鉄に乗っている人たちの顔を見て、いつもどんな暮らしをしているのか想像して絵を書くのだ。ふと、窓に映る自分の顔を見てマイロは考えた。他の人から、ぼくはどんなふうに見えるんだろう?
カラフルな情景と個性的な乗客たちにまず目を引かれた。ウエディングドレス姿の花嫁さんや電車内でのストリートダンスなんて、日本では中々お目にかかれない。そしてマイロのスケッチが絶妙に上手で可愛らしい。けれども、マイロの気づきにハッとさせられ、目的地の場面では、自分自身がマイロのイメージを決めつけていたことに気付かされる。ひとりひとり、色んな思いや背景を抱えて暮らしているのだと、深く考えさせてくれる作品だった。
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- 感想投稿日 : 2023年1月18日
- 読了日 : 2023年1月18日
- 本棚登録日 : 2023年1月18日
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