映画シン・ウルトラマンを観て興味を持ち手に取った。ウルトラマン撮影のメイキングや特撮の苦労話などの裏側を知ることができる。
『ウルトラマン』は半世紀以上前の作品であり、現在のCGを代表とする便利な技術などないため、アナログな撮影法がメインとなる。しかし、撮影チームは数々の工夫を凝らして撮影していった。例えば、ウルトラマンが飛翔するときはワイヤーで持ち上げるのではなく、台に乗せて下から持ち上げたり、怪獣らしい声を出すために身の回りのあらゆる音を収集してみたりなどだ。こういった工夫は時に危険を伴うこともある。怪獣の縫いぐるみ(当時のスタッフは着ぐるみではなく縫いぐるみと呼んでいた)がその例だろう。怪獣の中に入る演者は自力で着脱不可能で、厚いゴムに頑丈に密閉されるため強い孤独感に苛まれる。また、水中での撮影で水が中に流入し、水中だと重さが何倍にもなるためにビクともせず人工呼吸の出番がきたりと、そういった苦労話は枚挙にいとまがない。
どれだけ大変な現場だったんだろうか。
それでも向き合い続けるのは、毎週放送を楽しみにしている子供たちのためなのだ。男たちは「夢」を見せるために情熱を捧げたのだった。
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- 感想投稿日 : 2022年7月2日
- 読了日 : 2022年7月1日
- 本棚登録日 : 2022年7月1日
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