さよならアルファ (ビーボーイオメガバースコミックス)

著者 :
  • リブレ (2017年7月10日発売)
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本棚登録 : 1962
感想 : 38
3

シーモアにて読了。
それまでαだと信じて疑わず完璧を目指して過ごしてきた生徒会長は、あるとき助けた小学生(第二性検査前)を相手に運命の番の反応を示す。オメガバース。

計算するに千夏(16-27)、はるか(7-18)の間の話でしょうか。
16歳と7歳の早すぎる出会いと、会わず過ごす11年はかなり長いでしょうね。私が思うオメガバースの苦手な部分がてんこ盛りだったのですが、そこを面白く活用されていました。おにショタだったので緩和されていたとも言える……。
それぞれの母親が(千夏の方はちらっとだけですが)強かで、息子たちのためになるよう子どもを育てて来たことがわかるので設定の割りに優しい世界だな、と思います。結果、受けの腕っ節もいいですし生徒会の人望も得ている。
あと、察せられる限り神宮寺家の家族話も面白そうで少し気になりました。

他の方のレビューで見かけたはるかの恋愛感情についてですが、出会ってから顔を合わせていた間は年上の同性のかっこよさや強さへの憧れと、無意識に運命に惹き付けられているのが主だったんだろうと思います。恋の芽があるとしたら四話からでしょうか。離れている期間になると恋しさが募り、まだまだ多くが目新しく楽しいはずの時間を一番好きな人と分かち合えないことと、いつかその隣を得るために、子どもとしての執着が長期計画で恋愛感情に・トドメの運命……だと個人的には感じました。
千夏のが第二性の本能に振り回されてはいると思いますが、見目が可愛くてもイケショタな発想と包容力にテンパってる時の大人ほど勝てないところありますね……。(それを運命発動上で浴びるなんて)
四話のはるかママのストレートな絶叫に、可愛い盛りの息子を持つ母親の気持ちが丸ごと込められていて好きでした(笑) そりゃそうだ。
電子ペーパーは、ショタはるかのときにしてみたかったことを大人はるかで試す千夏でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画 BL・GL
感想投稿日 : 2019年8月18日
読了日 : 2019年8月18日
本棚登録日 : 2019年8月18日

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