赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア: 自分を愛する力を取り戻す〔心理教育〕の本
- アスク・ヒューマン・ケア (2016年5月26日発売)
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『赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア』
当事者・支援者向けなので、トラウマとは何か、回復のステップ、支援者が気を付けることなどがすごくわかりやすく書かれています。トラウマ対応について理解する上でも、当事者に説明する上でもとても役に立ちそうです。
印象に残ったのは、「回復とは、被害者でも加害者でもなくなり、サバイバーでもなくなり、そういう一般的な名前ではくくれない『ほかの誰とも違う、私でしかない私』になることです。」という言葉。傷つき体験も含めて自分を自分で受け入れられるようになることが回復のプロセスなのだなと思います。
あとがきで著者自身の被害体験にも触れておられ、回復体験を持っていることがトラウマ臨床から逃げずに向き合う原動力になった、と書かれています。当事者性を持っていることは支援者にとってマイナスではない、気を付けないといけないことはあるけれどすべての経験は力になる、と勇気が出る本でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
トラウマ・回復
- 感想投稿日 : 2018年3月4日
- 読了日 : 2018年2月20日
- 本棚登録日 : 2018年2月20日
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