年代記 上(タキトゥス): ティベリウス帝からネロ帝へ (岩波文庫 青 408-2)

  • 岩波書店 (1981年3月16日発売)
3.96
  • (10)
  • (4)
  • (11)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 117
感想 : 8
5

こんなに面白いと思わなかったー!
サトクリフ好き&歴史の時間に聞いたことのある人たちが出てくる(当たり前か)というのもある歴史を物語のように楽しめる。権力を握ったものが容易に周囲に猜疑心を抱くこと。それは血の繋がった親、兄弟、子どもに対しても容赦ないこと。権力者の周りで阿諛追従に躍起になる役人や政治家、いつの時代にも、国が違っても、人間のやってることは同じだわ。
巻末の附録も助かった。特に附録2の「帝政初期の軍隊」では、サトクリフの物語でおなじみの百人隊がどういう指揮系統にあるかが一目瞭然だし、附録3では物価や生活費、個人の収入なども知ることができる。カエサル家の系図も読み進むのに大いに役立つ。
上巻ではティベリウスの治世が描かれた、さて下巻も楽しみ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典
感想投稿日 : 2015年9月20日
読了日 : 2015年9月19日
本棚登録日 : 2015年8月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする