予備校の先生が、学校の授業では教えられていない、あるいは教えられていてもきちんと正確には教えられていない、あるいは教えられていることとは違う事実がある、という内容について、実際の大学入試問題で使われた読解のテクストから取り出して、解説したもの。全部で50近くの「言語事実」が取り上げられており、まさに英語の教員向けの本。
著者はおれよりも若く、英語学を勉強したバックグラウンドがある人で、ものすごい勉強好きな人、という感じ。おれも付箋をしながら全部読んでいってそれなりの量になったのでとてもここに書こうとは思えないけど、例えば竹岡先生も言っているような「状況のhow」とか、「パラレルの進行形」(「(行為)解説用法」と言うらしい。p.13)とか、the extent to which SVで「SVする程度」(p.67)といった語句のレベルまで、少し勉強した人なら聞いたことのある内容から、おれにとっては全然思いが至らなかったようなところまで、なかなか読み応えのある本だった。
たくさんの例が載っているが、割と入試の原文そのまま載っていて文脈が唐突というせいもあって、読みづらいところもあるので、なおさら英語の教員向け。
どうやって生徒の授業に還元すればいいのか、というところを模索しないと、と思った。(23/03)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年4月19日
- 読了日 : 2023年4月19日
- 本棚登録日 : 2023年4月19日
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