東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる

著者 :
  • PHP研究所 (2018年4月17日発売)
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本棚登録 : 207
感想 : 26
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 仕事でプロジェクトを進める際、自分のアイディアや知識を人に理解してもらう必要が出てくる。なぜ今これが必要なのか、これをやるとどういったメリットがあるのかをがんばって説明しても、なかなか理解してもらえず行動に移らない事が多くあった。そこで本書を手に取り、人に理解してもらい行動に移してもらうのはどうしたら良いかを学ぼうと思った。
 本書では、相手に理解してもらう説明とは、理解の階段をつくることが必要だと訴えていた。「風が吹けば桶屋が儲かる」を順を追って説明すれば、「風が吹くこと」と「桶屋が儲かること」のつながりがみえ、相手に理解の階段をつくることができる。その階段をつくるのに、著者が考案したIKPOLET法という説明の型を紹介していた。それぞれの英語の頭文字を取ったもので「I:興味をひく、K:相手の知識にアクセスする、P:目的を示す、O:大枠を見せる、L:つなげる、E:具体化、事例、証拠を示す、T:移転」となる。説明をする上で一般的に使えるフレームワークといった感じ。
 この方法に沿って自分のこれまでの説明を振り返ると、自分ができていなかったのは、「I:興味をひく」と「K:相手の知識にアクセスする」だった。この2つに比べれば他はそれなりにやれていたと思う。相手に自分の説明に興味を持ってもらうこと、つまり聞く姿勢をつくってもらう所から考えるもの一案かなと気づいた。
 本書を読んでみて、予備校などの学生に教えるにはとても参考になると思う。セミナーなどを主催している人にも良いと思う。著者が予備校の講師なのもあって、予備校での実話が多く登場する。これはとても分かりやすくて良かった。しかし、ビジネスシーンなど時間が限られていたり、自分のリソースが十分にないなど、特に自分の環境においては実践するのは難しくあまり参考にならないと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月22日
読了日 : 2020年2月28日
本棚登録日 : 2020年2月28日

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