なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。

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  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2017年8月26日発売)
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本書の主眼は「行きすぎた資本主義社会をアップデートする」ために「小さい経済圏をつくる」こと。
「行きすぎた資本主義」は、資本を増やすことに傾倒するあまり、必要以上に消費を煽ったり、投資に回るお金が増えすぎてしまったりすることにより、様々な社会問題を引き起こしてきた。
行きすぎた資本主義をアップデートして、いい社会(それぞれが幸せを追い求める社会、自己実現を目指す社会)を目指すためには、だれでも声を上げることができ、だれでもそれを支援できる環境が必要である。国や企業、銀行などの「大きな経済圏」に対し、こういったコミュニティを「小さな経済圏」として、その実現のための取組(campfireなど)を紹介した。


国や大企業など、大きなものが不安定になってきている今、個々が未来に希望を持って自己実現を目指すことは、これからの生き方のヒントになると思った。
このことは、消費型の生き方を見直し、何かを生み出す、何かを与える生き方を目指すことにもつながってる。
こういった話は、ある程度暮らしに余裕のあることを前提としたものが多いように感じるが、社会の仕組みから漏れてしまった人やマイノリティにも自己実現をするチャンスをがあり、失敗しても戻ってこれる場所づくりをしていることに家入さんの考え方の深さを感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年1月14日
読了日 : 2019年1月14日
本棚登録日 : 2019年1月14日

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