名匠・山田洋次の82作目となる監督作で、第143回直木賞を受賞した中島京子の小説を映画化。昭和11年、田舎から出てきた純真な娘・布宮タキは、東京郊外に建つモダンな赤い三角屋根の小さな家で女中として働き始める。家の主人で玩具会社に勤める平井雅樹、その妻・時子、2人の5歳になる息子の恭一とともに穏やかな日々を送っていたある日、雅樹の部下で板倉正治という青年が現れ、時子の心が板倉へと傾いていく。それから60数年後、晩年のタキが大学ノートにつづった自叙伝を読んだタキの親類・荒井健史は、それまで秘められていた真実を知る。時子役を松たか子、晩年のタキを倍賞千恵子が演じた。若き日のタキに扮した黒木華は、第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(女優賞)に輝いた。黒木華さんは 純粋無垢でお手伝いさん役 セリフは殆どなく、存在感を消すような清楚な感じもピッタリでした。淡々ととした穏やかで 素敵なお家に住む人たちには 全く戦争の色を感じなかったが それが 余計悲しみに変わっていった。
戦後の自分達は 戦争が起こっていた事実はあっても遠い事のように現実味を感じないが 戦前を戦後の視点で捉えて 晩年のタキの自叙伝によって知り得る。
淡々とした映画なのに 何故かラストは泣けてしまった。
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- 感想投稿日 : 2019年3月27日
- 読了日 : 2019年3月27日
- 本棚登録日 : 2019年3月27日
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