「キャズム」という言葉に最近出会った。イノベーション論との関係、従来の商品ライフサイクルとの関係を知りたくて読んだ。マーケティング理論の一つとして、導入期・成長期・成熟期・衰退期から成るプロダクト・ライフサイクルは有名だが、ハイテク製品には導入期にさらに、イノベーター・初期採用者・初期多数派・後期多数派・ラガートの5段階から成るテクノロジー導入ライフサイクルがあり、初期採用者と初期多数派の間に大きく深い裂け目があり、それがキャズムである(図で見ないと判らないと思うが)。
近年、クラウド化が進む中、多くの日本のエレクトロニクス企業が新しい時代での顧客創造に苦悩している。新しい技術や商品を出すも、主流市場で普及せずに撤退したり、さらには、出す前から普及シナリオを描けず悩んでいる間に海外企業に先を越されたり。本書の「クロッシング・ザ・キャズム戦略」で問題が簡単に解決できるとは思わないが、ハイテク分野で新コンセプト商品やサービスにチャレンジする際、しっかりと認識しておくべき新しい理論だと理解できた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2011年11月27日
- 読了日 : 2011年11月20日
- 本棚登録日 : 2011年11月20日
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