身近に接した人による追憶だけに、生前の漱石の仕草や話しぶりを眼前に見る思い。漱石自身が得ただろう体験や考察を、小説の中の描写や会話を通して眺める洞察は興味深かった。何度も読んだ一節も、それを書いた時の作者の脳裏を追体験する事で、また違った趣きが湧いてくる。本書の構成の半分近くは、弟子仲間の回想に割かれており、その点ややアテが外れた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評論・エッセイ
- 感想投稿日 : 2023年12月15日
- 読了日 : 2023年12月15日
- 本棚登録日 : 2023年12月15日
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