大正期、軍縮による軍人への風当たりとそれへの不満が、昭和初期大陸への侵略が進む中、膨らんだ権力と予算を離さない反動作を生んだとするのは、戦中の軍人横暴のイメージが強い分、知られざる世相の変遷の感があった。全般に「世論」がフォーカスされており、メディアに煽られた民衆が結果的に自らの首を締めていく様は、それが本書のテーマだったかと思うほどで、とかく空気で物事が決まる国民性は、昭和も令和も大して変わらないと言えそう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2023年5月15日
- 読了日 : 2023年5月9日
- 本棚登録日 : 2023年5月9日
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