ボリュームたっぷりの取材量で、安彦良和という作家を知るのに充分な一冊。ガンダム始め、好きな作品がある読者には、現場の話や制作経緯は興味が尽きない筈。アニメ業界からキャリアをスタートし、漫画家へと転身した中、どんなチャレンジや葛藤があったかをつぶさに追うのは、アニメ製作現場や出版社(編集者)との掛け合いも含めて、クリエーターの世界が見える様で面白かった。歴史への観方が存分に語られているので、漫画作品を読む手掛かりにもなるだろう。ややアウトロー寄りだったり陰を持つ主人公が多いのも、作者の立ち位置(思想)の反映といえ、その辺が浮き彫りになっている所も興味深い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評論・エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年2月23日
- 読了日 : 2021年2月23日
- 本棚登録日 : 2021年2月23日
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