コウノドリ(5) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社 (2014年6月23日発売)
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今はコロナ禍でもう理解のある支援者のいる場でしか実現できない立ち会い出産。新しい命を家族として迎え入れる過程として、めちゃくちゃ大事なのに、リスク管理の名の下に、立ち会い出産の選択肢は多くのお産の場で、一律で排除されてしまっている。

単純にその場に一緒にいるか、いないかではなく、出産に向き合う女性を家族がどう見てどう受け止めるか、どう関わるかは、家族の人生観をも変え得る。

双子のママが抱える葛藤もわかりやすい。卵子提供もこれからますます社会問題化していく。

やっぱりいざというときに支えになるのは、支援者どうこうよりも、同じ、あるいは似たような境遇にある人、近しい体験をした人とのつながり、あるいは1番身近なパートナーの支えなんだとよく理解できる。

人が立ち直っていくには、自分ではない誰かと想いや言葉を共有することも大事だし、自分自身に立ち返って、意味づけを変えていく作業も欠かせない。

妊娠出産する女性、本人の産む力や選択を尊重し、自分自身を信じて前に進めるお産の現場がもっと増えますように。増やせますように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年2月15日
読了日 : 2021年2月15日
本棚登録日 : 2021年2月15日

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