食にまつわるアンソロジー。とやかく言うよりざっと大まかに収録作家を列挙してみましょう。大岡昇平/内田百閒/夢野久作/永井荷風/邱永漢/澁澤龍彦/椎名麟三/長谷川伸/武田泰淳/武田百合子/色川武大/赤瀬川原平/吉行淳之介/森鷗外/岡本かの子/筒井康隆/吉田健一/永井龍男/小泉八雲/古川緑波/森田たま/森茉莉/近藤紘一/水木しげる/向田邦子/直木三十五/中島敦/福田恆存 どうですか?食指をそそるラインナップでしょう。最後の福田恆存で大笑いして読み終えたのもまた一興です。お腹いっぱい大満足です。
憧れの百合子さんの「枇杷」は何度読んでもホロリとしてしまうし、泰淳の「もの食う女」の百合子さんはそりゃもういい女すぎて素敵だし、吉田健一の「饗宴」の異常妄想ぷりは舌を巻く超絶品なのですが、敢えて1作を選ぶとしたら近藤紘一「夫婦そろって動物好き」を。ベトナム人奥様の屈託ない純粋さと奔放な逞しさはその衝撃ゆえに不思議と感動もたらすのですが。詳細は読んでみてのお楽しみということで。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
アンソロジー
- 感想投稿日 : 2015年10月29日
- 読了日 : 2015年10月29日
- 本棚登録日 : 2015年10月29日
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