英田さんの小説はBLである前に、緻密に計算し尽くされた設定と背景があるのでハードボイルド小説としても楽しめるし、今回はBL風味というような安易なものではなく極上の男達の生き様と愛の物語としてかなり痺れる展開になっています。
エスとは情報収集におけるスパイの事で、刑事とエスは飼い主と飼い犬のような関係でありながら運命共同体、強い絆で結ばれているというのがこのシリーズの軸。逞しい体躯に不遜な態度の極道、宗近×美人で強気なエリート刑事、椎葉。この二人が刑事とエスという関係で、互いを探りながら対等であろうとするギリギリのところの駆け引きめいた愛情にたまらなく萌えます。
「俺がおまえのものになるんじゃない、おまえが俺のものになるんだ」決して屈しない強気な受に興奮!そんな椎葉が宗近は可愛いくて仕方ない様子でかなりデレてますがそれはあくまでもベッドの中でだけ。普段は甘い言葉など一切はかない二人のストイックな関係性がいいのです。
まだ二人の関係が出来上がったばかりで、これからが楽しみでならないシリーズ第一作目です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
BL小説
- 感想投稿日 : 2013年1月21日
- 読了日 : 2013年1月21日
- 本棚登録日 : 2013年1月19日
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