賢者ナータンと子どもたち

  • 岩波書店 (2011年11月19日発売)
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感想 : 6
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1192年、聖地エルサレムをめぐるイスラム教とキリスト教の争いで勝利したイスラム。一人生き残ったキリスト教・テンプル騎士団の騎士が、火事にあったユダヤの商人ナータンの一人娘レーナを助け出す。名前も告げずに立ち去った騎士に思いを寄せるレーナ。
この出来事を中心に、それぞれの関係者の立場から二人をめぐるいきさつが語られる。そして、父であるナータンの宗教を超えた深い人間愛が物語の核となる。

ドイツでは必読書とも言われている古典で、レッシングの戯曲「賢者ナータン」を、現代の子どもでも興味がわくように書き改めたもの。

エルサレムをめぐる歴史があまり浸透していない日本、宗教と言う概念の希薄な日本人には、興味をひきにくいテーマかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童文学(海外)
感想投稿日 : 2012年3月9日
読了日 : 2012年3月11日
本棚登録日 : 2012年3月1日

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