開発援助か社会運動か―現場から問い直すNGOの存在意義

著者 :
  • コモンズ (2002年11月1日発売)
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感想 : 2
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【NGOの現場が分かる!】
シャプラニールで長年活動してきた著者の、ネパールでの活動内容が記述されている。NGO活動の酸いも甘いも経験してきた著者だからこそ書ける内容であると思う。

著者、定松氏が提示する2つの問い。
「私たちが支援しようとしている当の人々は、何を望んでいるのか」
「私たちの支援は、当の人びとがおかれている状況を本当に改善するのか」

これは、国際協力に関わろうとする者であれば誰でもぶち当たる壁によく似ている。

「私の活動は、本当に彼らを幸せにしているのか?」

残念ながら、本書の中では上記の2つの問いの答えは書かれていない。支援される側に回ったことのない私(我々)が、どんなに考えようとその答えは仮説でしかない。より明確な答えを求めるには、支援される側の声に耳を傾けていくしかないのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2012年9月30日
読了日 : 2012年9月30日
本棚登録日 : 2012年9月30日

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