わが愛しのワトスン

  • 文藝春秋 (1992年9月1日発売)
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本棚登録 : 49
感想 : 9
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ホームズものは、中学生の頃にたくさん読んだのですが、一番好きな登場人物は、ホームズじゃなくてワトスン先生です。ホームズは確かに天才だけど、知り合いにいてほしくはないタイプですし。
そんなわけで、何となく、タイトルに惹かれて読んでみたわけです。…温和で紳士で知的なワトスン先生を期待して。

ホームズが女性というトンデモ設定なのは、まあ、最初に明かされてるので、『そういうファンフィクションなんだな…』として、容姿とか、あらゆる無理は押して、読みすすめたのですが、『ワトスンがバカっぽい』『挙げ句の果てに、なんだかイマイチ盛り上がらないいうちに殺される』というあんまりにもヒドイ扱いな点は受け付けられませんでしたー。
その他、ホームズの推理がぜんぜん冴えてない点とか、モリアーティ教授の娘がヒステリーっぽくて犯罪も行き当たりばったり的で、作者が言うほど知性があるように思えない点(ましてやなぜワトスンがそこまで惚れるのか謎)など、ちょっとなんだかなあ…。
推理ものとしても、女性としてのホームズの視点もビミョーですし、性別を偽っているがゆえの友情と恋の間のドキドキ?もあんまりときめかなかったー。
全てが中途半端で、トンデモ設定のオモシロ娯楽ものとしてさえ、ビミョーになってしまった感じ。
二度読みはしないなあ。
これがミステリーの賞を取っている、というのも謎でした。ミステリーかな?これ?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年8月29日
読了日 : 2014年8月29日
本棚登録日 : 2014年8月29日

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