番号は謎 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2020年8月19日発売)
3.47
  • (8)
  • (19)
  • (33)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 268
感想 : 28
3

現代社会が番号で溢れかえっていることに気づいた著者が、無味乾燥な番号にもドラマが秘められていると、その謎に迫る。
先ずは電話番号から解き明かす。
現在では天気予報で使われている177番は、最初は大隈重信の電話番号だったそうだ。
携帯電話の090-1234-5678番は、5500万円で取引されているとか、蘊蓄が次々と。
今では行き渡っている郵便番号。
その導入のためには、宣伝活動その他で当時の金額で約12億円も投じられたことには、驚き!
無人島にも郵便番号は付与されていて、尖閣諸島は907-0004だそうだ。
ナンバースクール=第一から第八までの旧制高校がスタートした時のこと。
第九を巡っては、新潟県と長野県で九高争奪戦がヒートアップして、お互いを罵り合うまでになったため、八校で打ち止めになったとか。
その他、自動車のナンバープレート、野球・サッカーの背番号、バーコード、図書分類や、果てはテレビチャンネルやマイナンバーまで、「番号という切り口を通して、人類の営みに光を当てるものにしたい」という、著者の思いが詰まった一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月24日
読了日 : 2020年9月23日
本棚登録日 : 2020年9月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする