村山早紀先生の小説は、読んでいると本の中と同じような穏やかな時間を感じる事ができます。
カフェかもめ亭は曽祖父の頃から続く大好きなお店。引き継いだ広海はマスターとして日々丁寧に珈琲を淹れながらお客様をお出迎えします。
シリーズ2冊目は毎回、絵を見せながら、猫が出てくる不思議なお話をしてくれる男性が登場します。
この人自身がとても不思議なんですが、でも暖かな感じが伝わってくる。
また、毎回頼む飲み物が気になっちゃうんですよね、猫舌仕様のぬるめなお茶やホットミルク。
ラム酒入りの紅茶と薄荷風味のホットミルクは作ってみたいなぁ。
一章目の猫のクロコの物語とか三章目の踊るツキノワとか、ミステリアスでマイペース、少し怖い感じもある猫の魅力と、本当はすっごく情があって悲しいほどに尽くす魅力が伝わってくる。悲しい結果になる話もあったんですが、絵本を読むように語る書き方なので、あまり残酷な感じはありません。
穏やかな時間、香り高い飲み物、流れる音楽、、クラシックな雰囲気が目に浮かぶ描写で、すごく入り込みやすいです。
まさしくカフェで、ゆっくりと染み込むように読みたくなる小説シリーズです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年2月22日
- 読了日 : 2022年2月22日
- 本棚登録日 : 2022年2月22日
みんなの感想をみる