手に取るまで「ノンフィクション」だと思っていた。様々な事情の中で「フィクション」という形で落ち着いたのかもしれないけれど、それなら著者のウェディング写真を表紙にしなければいいのに。二人とも有名人だけに「ノンフィクション」と受け止めてしまう人多数だと思われる。(出版社の戦略の気もするが、、)
数々の試練を乗り越えただろうに、最後が離婚という形で終わるのも私としては納得できなかった。結婚差別を取り上げながら、差別の解消を次の世代に希望的観測でなくなればいいねって委ねるって、現実をそのまま掬い取っただけではないか。その上、現実には離婚せず今も結婚生活を送っている二人なのに、、。
とりあえず、「小説」として評価すれば、私はおすすめしない内容。★1つ。
とはいえ、部落差別や結婚差別をまじめにノンフィクションにしても、悲しいかな現状としてベストセラーになるとは思えないので、そういう意味ではこのような形で有名出版社が広告をどしどしと打って、本屋で平積みされて売れることに意義があるのかも。また、近世以前の理不尽な身分制度が今なお尾を引き、理不尽な差別が存在することにスポットがあたり、考えさせられることも多いので、そういう観点であれば悪くはない本なのかもと、最終的に★3つ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2009年3月7日
- 読了日 : 2011年10月19日
- 本棚登録日 : 2009年3月7日
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