新聞社: 破綻したビジネスモデル (新潮新書 205)

著者 :
  • 新潮社 (2007年3月20日発売)
3.22
  • (13)
  • (44)
  • (111)
  • (20)
  • (4)
本棚登録 : 440
感想 : 63
1

毎日新聞社の常務を務めた著者の目から、新聞を取り巻く現状と展望(+提言)について語る。

活字離れではなくて新聞離れであるという事実。
「紙」の販売にまつわる収益構造のねじれ。
(子会社の)TVをめぐる利権の渦。
二大新聞社の野望。

など、新聞が抱えるさまざまな問題についてである。

このうち「二大新聞社」というのは読売と朝日のことであり、毎日はカヤの外ということになる。そこで著者は「第三の極」(三番手以下の新聞社の大同団結)を提案する。

だが、これらの“美しい”ソリューションは、各社のメンツ(企業文化)や拡大再生産の発想(守旧派の抵抗)の前で実効性を持つのだろうか。

結局、新聞は読朝の二大潮流に収斂し、やがて衰退していく未来しかイメージできないのだが…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2019年6月13日
読了日 : 2008年1月21日
本棚登録日 : 2008年1月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする