毎日新聞社の常務を務めた著者の目から、新聞を取り巻く現状と展望(+提言)について語る。
活字離れではなくて新聞離れであるという事実。
「紙」の販売にまつわる収益構造のねじれ。
(子会社の)TVをめぐる利権の渦。
二大新聞社の野望。
など、新聞が抱えるさまざまな問題についてである。
このうち「二大新聞社」というのは読売と朝日のことであり、毎日はカヤの外ということになる。そこで著者は「第三の極」(三番手以下の新聞社の大同団結)を提案する。
だが、これらの“美しい”ソリューションは、各社のメンツ(企業文化)や拡大再生産の発想(守旧派の抵抗)の前で実効性を持つのだろうか。
結局、新聞は読朝の二大潮流に収斂し、やがて衰退していく未来しかイメージできないのだが…。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2019年6月13日
- 読了日 : 2008年1月21日
- 本棚登録日 : 2008年1月21日
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