作者は精神科医。戦後すぐ生まれ。若干作者のバイアスがキツイ印象はある。科学的というよりn=1って感じ。あと、何故かこの本はコピーができないのがクソ。引用できねえ。
『動かず、無理せず、多くを望まず、心優しく、不安を抱きつつ、日常を仕方なく生き、文句を言うこともなく、それなりに満足しながら、淡々とこぢんまりとした空間、乏しい関係性、身近な世界で生き続けている』という若者評だった。作者はそれを『中年化』と主張する。途中の考察がバイアスまみれなのだが、自分の直感としてもあんまり誤ってはいないと思う。自分のバイアスと作者のバイアスは似ているかも。
ところどころ精神病の具体例は出るが、基本的には若者批判に聞こえるような話ばかりで鼻につく。作者は若者批判をしたいのではなく、若者分析をしたいはずだが、データでなく自分の印象というバイアスで語っているために批判に聞こえる。
言わんとせんことは意外に面白い。『最近のワカモノはなんとなく不安を感じているが、主体性がないため動けない』など。
だが、(精神科分野はそういうものとはいえ)いかんせんデータに乏しく、印象で語っているという感覚に陥る。科学で語ってほしい。
子どもの価値観のまま、中年のように多くを求めない生き方をする。夢や向上心などに乏しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年6月6日
- 読了日 : 2021年6月6日
- 本棚登録日 : 2021年6月6日
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