最初は現代より少し時代が遡った設定なのかと勝手に受け取っていた。主人公らの出で立ちやら建物の描写やらですっかり時代がかった印象を受けていた。肝になるのは三人の登場人物のキャラクターをいかに魅力的に書き分け、且つ書き込んでいくかというところだろう。第一作目ということもあり、今のところ大々的に成功しているとは言い難いが、それでも中々面白く描けているのではないか。二作目からは更にこなれているものと期待させるに充分だ。
推理そのものは、及第点。大詰めになってからは、筋だてが中々に大胆に転がっていき読ませる。だが、如何せん全ての条件が読者に明らかにされているわけではないので(しかしアンフェアというほどではなく一応は提示されているか)本格ファンの方には物足りないだろう。数箇所、映像化してしまうとネタばれしてしまうかな?という所もあったかな。ミスリードしているわけではないのでセーフ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2014年5月22日
- 読了日 : 2014年5月22日
- 本棚登録日 : 2014年5月14日
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