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宗教哲学に近いものを、「神様」なんてものを出さずに描こうとしていて、そのためいろいろなシンボリズム——というとむずかしいけれど、要はほのめかし——に頼る。ラファティの短編は、通常はナンセンスギャグ小説みたいに思われているし、本当に笑えるくらいおもしろい。それが長編になるとどうしてこう小難しくなるのか。訳者・柳下毅一郎の解説には大感謝。昔、原書で読んだときには、ここに出てくる秘密組織のような存在がなぜこんなことをしているのか、さっぱりわからなかったんだが、柳下のおかげで実に明確になった。とはいえ、これを普通の人に薦められるかというと……無理だ。が、思わせぶりな小説が好きな方は挑戦してみてはいかが?
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- 感想投稿日 : 2014年4月13日
- 本棚登録日 : 2014年4月13日
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