「ショートカット」が発見され、異種族と連合を組んで宇宙に進出する人類。
ガラスマン、中年のキースとリサとの結婚生活、緑色の中性巨星と暗黒物質、イルカとの交流、イブ族とウォルダフード族との慣習と生物的違いによる軋轢、、、とにかく目まぐるしく謎が降ってくるので、最初はそれぞれの関連が全く分からず、消化不良に陥る。もっとイルカの話を聞きたかった。しかもメインは普通のおじさんの倦怠期のぼやきだし。これだけのアイデア、5冊本がかけてもおかしくないのに…最後は壮大に壮大な種明かしがされていき、うなりっぱなしだった。
「じつは、つい数日まえに、百日咳バクテリアから進化した生物といっしょに昼食をとりました。」
「冗談だろう」
「いいえ」
ウエッブの繊維が明るい緑色になっているのだ。キースは、イブ族のウエッブがそんな色になっているのを見たことがなかった。
「あれは深い感情的な状態をあらわしているの。同胞たちの支持に胸を詰まらせているのよ」
ロングボトルが吠えた。「人間の弱さを受け入れて、人間の強さを歓迎するんだ」
ジャグは黙っていた。
「リサは幸運な女性ですね。」
「いや。私がとても幸運な男なんだよ。」
ソウヤーは、種族間の融和が根底にあるので、最終的には安心して読める。最後のジャグとキースの会話は良かった。あと、不死の獲得(数百億年単位の生)は、フラッシュフォワードでも出てきて、ソウヤーの並行世界の究極のラストなんだろうか。
読書状況:読み終わった
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書籍
- 感想投稿日 : 2022年1月1日
- 読了日 : 2021年12月31日
- 本棚登録日 : 2021年12月31日
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