雨降りvega (幻冬舎ルチル文庫)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス (2013年12月17日発売)
4.07
  • (56)
  • (70)
  • (30)
  • (3)
  • (3)
本棚登録 : 520
感想 : 46
5

物語の半分くらいから惹き込まれて、そこから一気読み。
半分くらいまではゆっくり読んで、主人公文人が高校三年から 大学一年まで。その後は、大学卒業までの五年の日をじっくり読んだ感触で、年の流れが肌に伝わるような読み応え だった。
不覚にも中盤に文人とその想い人新聞が体と合わせ決別した所では、静かな別れすぎて涙してしまった。
文人を新聞も未練が溢れんばかりなのに、お互いや近しい人達の為を思って、別れを選んでしまうのが可憐しい。
静かだけど熱いお互いの想いが、雨の感触や冷たい 北の風と共にみていく。
途中、まさか悲恋で終わるのか? それもリアルで良いのかな、と思いつつ、2人幸せな決末を迎えたため読後は良かった。
新聞サイドからの短編もあったので余韻が心地よかった。
2人がこれから先、どのような人生を送るのかな、と思うと、やっぱりお互いを尊重し、 想い合うけど別れることはもう選択しないだろうと 安心感のある終わりだった。本屋大賞受賞はやっぱりな納得。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恋愛
感想投稿日 : 2022年8月16日
読了日 : 2022年3月24日
本棚登録日 : 2022年8月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする