改訂版 可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える (二見文庫)

著者 :
  • 二見書房 (2017年4月26日発売)
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多宇宙と輪廻転生―人間原理のパラドクスからの流れで。扱っている内容は知りたいものばかりだけど、やはりというか難しく理解が追いつかない。
・1つの可能性世界からあなたの存在が消え去ったとしても、別の無数の可能世界においてあなたそっくりの分身-あなたと同じ記憶、性格、趣味を持った人間-は絶えず存在し続けているわけですから。輪廻転生の論理学版というか、様相実在論こそが死の恐怖を乗り越える手がかりを与える、ともいえそうです。
・多世界解釈では実際「われわれ誰もが主観的に死ぬことがない」という、一種の生まれ変わり思想(量子不死)が真面目に議論されている
・あなたがある世界に存在することは必然的事実であることになります。これはもちろんあたなだけでなくあらゆる人、個体についても言えるでしょう。どんな個体であれ、ある世界には具体化しない個体ですら、必ずどこかには具体化していなければならないというわけです。可能世界の数は、それほどに膨大なのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宗教・哲学
感想投稿日 : 2017年7月30日
読了日 : 2017年7月30日
本棚登録日 : 2017年7月25日

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