138億年の音楽史 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2016年7月20日発売)
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本棚登録 : 173
感想 : 12

【由来】
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【期待したもの】
・面白そうじゃない?

【要約】


【ノート】
・82ページに「神々の沈黙」が!

・【内容紹介】
人類の歴史も超え「ビッグ・バン」から音楽の起源を説き起こす、壮大なスケールの音楽史。

【担当者コメント】
「われわれは、どんな過去にさかのぼっても音楽に出会う」。音楽は、ビッグ・バンによる宇宙の振動から始まったのではないか。本書では、そんなユニークな仮説から音楽の歴史が説き起こされてゆきます。

最近の「スーパーストリングス理論」でも、宇宙を構成する無数の紐状の構造体は常に振動していると考えられています。原初の振動が互いに響き合い、「ハーモニー」となる。事実、人間も、古えには音楽とは秩序だった響きのことだと考えてきました。ギリシアの哲人ピタゴラ
スは、天をめぐる星々は妙なるハーモニーを奏で、その大宇宙の響きは小宇宙である人間に深い影響を及ぼしていると考えました。孔子も政治を司る手段として音楽を重視しました。なぜなら音楽とは、秩序だった世界のあるべき姿そのものだったからです。

じつは音楽が個人の感情の表現と見なされたのは、ごく最近、近代になってからのことに過ぎません。音楽と人間の関わりは、普段われわれが考えているよりも、はるかに広く深いのです。

ビッグ・バンから始まったこの音楽「全史」にあっては、ベートーヴェンやビートルズといった偉大な芸術家でさえ、ちっぽけな砂の一粒に過ぎません。もしかしたら、鳥や鯨の「作品」のほうが、この二者のものよりも、はるかに複雑かつ高級なのかも知れないのですから。

本書は、「音」と「調和(ハーモニー)」をキイワードに、宇宙のはじまりから音楽の歴史を説き起こした、これまでにないユニークな書です。(YH)


【目次】

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年10月28日
本棚登録日 : 2018年10月28日

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