あるロボットとの出会いから、変わっていく男。
近未来のSFですが、想像しやすい世界です。
アンドロイドがどこにでもいて働いている時代。
家事のために買おうかと相談もしていたベンとエイミー夫婦のところに、ある日、ロボットが迷い込みます。
四角い箱を重ねたような素朴な旧型で、どうも壊れかかっているかもしれない様子。
「タング」と名乗ったこのロボットに、なぜかベンは惹かれて夢中になっていきます。
妻のエイミーは、バリバリのキャリアウーマン。
ところがベンは両親の急死のショックで勉強も進まないまま、受け継いだ家で半ばひきこもりのような生活を送っていました。
エイミーが呆れて家を出ていくと、ベンはタングを直すために製作者を探す旅に出ます。
アメリカへ渡り、ロボットを巡る諸事情に混乱しつつ、さらに日本まで行くことに。
この日本がありがちな描かれ方ではなく、現実を踏まえて好意的に書かれているのも嬉しい。
予想以上に波乱の展開で面白いんですが、なんといってもタングが可愛くて可愛くて。
思い出しても笑顔になっちゃいますねえ。
切なくて、あったかい。
心をぎゅっとわしづかみにされつつ、楽しく読めました☆
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2018年6月11日
- 読了日 : 2017年5月20日
- 本棚登録日 : 2018年6月11日
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