蹄鉄ころんだ (創元推理文庫 246-2)

  • 東京創元社 (1988年12月1日発売)
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感想 : 13
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コージー・ミステリの元祖とも言うべきシャーロット・マクラウドのシャンディ教授シリーズ第2弾。

シャンディ教授と結婚してまだ新婚のヘレンは、バラクラヴァ大学の広大な構内を今日も散策中。
畜産学部で、「蹄鉄工のフラックレー」と呼ばれる有能な女性と知り合い、気が合いそうなので食事に招く。
フラックレー一族は先祖代々、ここの蹄鉄工を務めてきたという。

1作目で妻を亡くしたエイムズ教授のところには、家政婦が来ている。
口うるさい妻を亡くした男にありがちなことで、口うるさい家政婦を雇ってしまい、近所の人は頭を痛めているのだが。

ヘレンの友人イデューナが訪問。
ものすごく大きいのだがきれいな金髪でかわいらしく、男性陣は次々に好意を持つ。見るからにクッキーつくりが上手そうで、しかも喜んで分けてくれるタイプなのだ。
シャンディは、エイムズ教授にどうだろうと考えるが‥?

畜産学部のストット教授が大事にしている貴重な血統の雌豚ベリンダが盗まれ、行方不明に。
しかもそれに関連してか?蹄鉄工のフラックレーまでが事件に。
跡継ぎとして甥が登場する。
ベリンダのことは、学生の悪ふざけに思える節もあったのだが‥

おそるべきスヴェンソン学長の命を受け、シャンディ教授の推理が始まります。
折りしも、バラクラヴァ郡の馬の年次競技会も迫っていた。
近隣の組合が集まる馬のオリンピックのような大規模なもので、毎年、スヴェンソン学長が指揮する巨大な荷馬車にバンドを乗せて行進するのが始まり。
ところが、その伝統ある荷馬車が何者かに壊されていた。
学長の娘ビルギットの様子がおかしい‥?

にぎやかで面白い。
いかにもこのシリーズらしい大学町の行事が楽しめます。
探偵役は男性だけど、視点はヘレンのほうも多く、夫婦探偵に近いかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ(ヒーロー)
感想投稿日 : 2013年1月7日
読了日 : 2012年11月15日
本棚登録日 : 2012年11月15日

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