令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法

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  • 集英社 (2023年1月26日発売)
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元弁護士で元プロ雀士という経歴の新川帆立さんの初のリーガルSF短編集である。
SF系はあまり読まないのだが、令和反逆六法とは如何なるものかと気になった。

テンポよくて、発想力が凄い。
未来はどうなるのかわからないのだが、いやいやこんなことあるかも〜なんて考えると痛快さを感じる。

一.動物裁判〜多様化の時代が進み普通に動物連れての裁判があるなんて、「ゴリラ裁判」を思い出してしまった。(内容はまったく違うけど)

二.自家醸造の女〜いつの時代も女性がするの⁇って思ってしまった。それもお酒を家で造るなんて、いや買いましょうよ。

三.シレーナの大冒険〜歩行型人魚の世界観はちょっとぶっ飛び好きて、理解に苦しむ。いや、理解しなくていいの?冒険って考えるべきなん?

四.健康なまま死んでくれ〜これがダントツで気になった。労働者保護法といえばそうだろうが、序盤から以前読んだ潜入アマゾンの本を思い出した。
社会的問題…どこかでありそうでもやもやとしてしまう。うーん、これは重め。でも好きかも。

五.最後のYUKICHI〜今も信じられないくらいの速さで電子決済が進んでいると思う。
住民税の支払いもPayPayで済ませるんだから、小銭はどこへ?って今でも思うから。

六.接待麻雀士〜賭け麻雀に政治家が絡む、いや事件にはならないんですねー。心理戦といったほうがいいのか…。

常識って何だ〜。って思わせてくれる。
反逆だもの
架空六法だもの、ありでいいのかも?






読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年6月20日
読了日 : 2023年6月20日
本棚登録日 : 2023年6月20日

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